平野駅 (JR西日本)
平野駅 | |
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南口(2018年3月) | |
ひらの Hirano | |
所在地 | 大阪市平野区平野元町9-12 |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
電報略号 | ヒラ |
駅構造 | 地上駅(橋上駅)[1] |
ホーム | 2面3線[2] |
乗車人員 -統計年度- |
8,963人/日(降車客含まず) -2021年- |
開業年月日 | 1889年(明治22年)5月14日[3] |
乗入路線 3 路線 | |
所属路線 | 関西本線(大和路線) |
駅番号 | JR-Q22 |
キロ程 |
167.5 km(名古屋起点) 加茂から46.6 km |
◄JR-Q23 加美 (1.5 km) (1.5 km) 東部市場前 JR-Q21► | |
所属路線 | 関西本線(貨物支線) |
キロ程 | 0.0 km(平野起点) |
(1.4 km) 百済(タ)► | |
所属路線 |
片町線貨物支線 (城東貨物南連絡線) |
キロ程 | 1.5 km(正覚寺信号場起点) |
◄正覚寺(信) ( 1.5 km) | |
備考 |
直営駅 みどりの窓口 有 大阪市内駅 |
平野駅(ひらのえき)は、大阪市平野区平野元町にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅である[2]。駅番号はJR-Q22。
乗り入れ路線[編集]
関西本線を所属線としている[3]。旅客駅はアーバンネットワーク内にあり、関西本線は「大和路線」の路線愛称設定区間に含まれている。
このほか当駅からは日本貨物鉄道(JR貨物)の第一種鉄道事業者区間となっている百済貨物ターミナル駅への関西本線支線[2]、およびおおさか東線の正覚寺信号場から分岐するJR西日本の片町線支線(城東貨物線の一部。城東貨物南連絡線とも呼ぶ)が接続しており[2]、貨物列車の運行では両路線が一体となっている。
歴史[編集]
- 1889年(明治22年)5月14日:大阪鉄道 (初代)が湊町駅(現在のJR難波駅) - 柏原駅間で開通した際に、同線の駅(一般駅)として開業[3]。
- 1900年(明治33年)
- 1907年(明治40年)10月1日:関西鉄道が国有化[3]。官営鉄道の駅となる[3]。
- 1909年(明治42年)10月12日:線路名称設定により、関西本線を所属となる[5]。
- 1931年(昭和6年)8月10日:片町線貨物支線(城東貨物線)が放出駅から開通。関西本線との合流点に正覚寺信号場(初代)を設置。
- 1939年(昭和14年)10月15日:正覚寺信号場(初代)が当駅に統合され廃止。
- 1941年(昭和16年)7月25日:当駅から再独立する形で正覚寺信号場(2代目)開設。
- 1961年(昭和36年)12月10日:正覚寺信号場(2代目)が再び当駅に統合され廃止。
- 1963年(昭和38年)10月1日:貨物営業廃止(旅客駅となる)[3]。関西本線の貨物支線が百済駅まで開通。
- 1967年(昭和42年)3月:跨線橋架け替え[4]。
- 1973年(昭和48年)12月26日:駅構内で列車の平野駅列車脱線転覆事故が発生。ATS-Pの開発のきっかけとなった事故である。
- 1984年(昭和59年)12月12日:橋上駅舎化[1]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる[3]。ただし、百済駅への関西本線貨物支線は日本貨物鉄道(JR貨物)に承継。
- 1988年(昭和63年)3月13日:路線愛称の制定により、関西本線で「大和路線」の愛称を使用開始。
- 1998年(平成10年)7月8日:自動改札機を設置し、供用開始[6]。
- 2003年(平成15年)11月1日:ICカード「ICOCA」の利用が可能となる[7]。
- 2009年(平成21年)10月4日:大阪環状・大和路線運行管理システム導入。
- 2010年(平成22年)12月4日:ホームのかさ上げ工事が完成。
- 2018年(平成30年)3月17日:駅ナンバリングが導入され、使用を開始。
- 2022年(令和4年)2月23日:南口駅前広場に設置されていた時計台が倒壊していることが発見される[8][9]。
駅構造[編集]
旅客営業を行っている関西本線(大和路線)は、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線のホームと通過線(天王寺方面)1線を有する地上駅で、橋上駅舎を持つ。2・3番のりばが島式ホームとなっている。さらに、北側に貨物専用線を1線有する。
天王寺駅が管理している直営駅で、ICカード乗車券「ICOCA」が利用できる(相互利用可能ICカードはICOCAの項を参照)。特定都区市内制度における「大阪市内」に属する駅である。
のりば[編集]
のりば | 路線 | 方向 | 行先 |
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1 | 大和路線 | 下り | 天王寺・JR難波・大阪方面[10] |
2・3 | 上り | 王寺・奈良方面 / 高田方面[10] |
※上表の路線名は旅客案内上の名称(愛称)で表記している。
- 付記事項
- 1番のりばが下り副本線、2番のりばが上り本線、3番のりばが副本線である。
- 下り本線は1番のりばと2番のりばの間にホームのない通過線として存在し、快速列車などが通過する。平日朝7時台の全てのJR難波行きと一部の王寺行きの普通列車は当駅で通過待ちを行う。また、平日夕ラッシュの柏原行きの普通列車に限って3番のりばで快速列車の待避を行う。
- 運転取り扱い上では、1番のりばが「1番線」、通過線が「2番線」、2番のりばが「3番線」、3番のりばが「4番線」となっている。
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北口外観(2010年9月)
配線図[編集]
↑ おおさか東線 放出方面 | ||
← 関西本線 JR難波方面 |
→ 関西本線 加茂方面 |
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凡例 出典:[11] |
配線変更工事[編集]
かつては、3番のりばが上り本線、2番のりばが上り副本線であった。2番のりばは、城東貨物線からの貨物列車が百済駅(現・百済貨物ターミナル駅)への入線待ちで停車したり、奈良方面行き普通列車が通過列車を待避するのに使用していた。後述の貨物専用線新設工事に伴い、貨物列車は4番線の北側に新設された5番線を2010年5月23日から使用している。その後、2番のりばは上り線改良工事のため一旦使用休止した後、2010年10月30日から上り本線として使用が開始された。これと入れ替わりに3番のりばが改良工事のため使用休止となったが、2011年3月12日から上り副本線として使用が開始された。
百済第一信号場[編集]
関西本線上の平野駅から加美駅寄りに設けられた、おおさか東線正覚寺信号場(放出駅方面)へ向かう片町線貨物支線(城東貨物南連絡線)との分岐点にある信号施設である。正式には平野駅構内の扱いであり、独立した信号場ではないが、貨物列車の時刻表では百済第一信号場は採時駅として記載されていた。ただし一時期は独立した信号場として扱われ、こちらが「正覚寺信号場」を名乗っていた。
2010年10月29日までは、放出駅からおおさか東線を経由して百済駅(現・百済貨物ターミナル駅、貨物駅)に向かう貨物列車は関西本線(大和路線)に合流して当駅まで約700mを上り線を逆走する形で平野駅の2番のりばに入り、そこから百済駅へ進入していた。貨物線から百済駅方面へは、関西本線への合流部が百済第1場内、平野駅への進入が百済第2場内、平野駅から百済駅への進入が百済第3場内となっていた。
この信号場は1931年に片町線貨物支線として放出駅 - 平野駅間が開業した際に「正覚寺信号場」(初代)として設置されたが、1939年に八尾駅への片町線貨物支線が開業した際に平野駅の構内扱いとなった。1941年に平野駅から再び独立して「正覚寺信号場」(2代目)となったが、1961年に再度平野駅の構内扱いとなった。なお、「正覚寺信号場」の名称はその後、おおさか東線上の久宝寺駅方面と城東貨物南連絡線(平野駅方面)の分岐点に継承されている(正覚寺信号場を参照のこと)。
梅田駅の貨物機能の一部が百済駅に移転に伴う百済駅改修事業の一環として、百済第一信号場 - 当駅間に貨物専用線が新設される工事が行われ、2010年10月30日に貨物専用線の使用を開始し、貨物列車と旅客列車の走行線路が分離された。これにより百済第一信号場は廃止された。
利用状況[編集]
「大阪府統計年鑑[12]」によると、近年の1日平均乗車人員は以下の通り。
1997年 | 12,477 |
年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
1998年 | 12,266 |
1999年 | 12,042 |
2000年 | 11,860 |
2001年 | 11,862 |
2002年 | 11,721 |
2003年 | 11,861 |
2004年 | 11,838 |
2005年 | 11,807 |
2006年 | 11,831 |
2007年 | 11,606 |
2008年 | 11,500 |
2009年 | 11,187 |
2010年 | 11,377 |
2011年 | 11,572 |
2012年 | 11,548 |
2013年 | 11,824 |
2014年 | 11,606 |
2015年 | 11,639 |
2016年 | 11,457 |
2017年 | 11,428 |
2018年 | 11,162 |
2019年 | 10,848 |
2020年 | 8,751 |
2021年 | 8,963 |
駅周辺[編集]
同一名称である大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)平野駅は当駅からは1km以上離れた位置にある[2]。
- 平野郷
- 杭全神社
- 宇賀神社
- 大念仏寺
- 旭神社
- 全興寺
- 長寶寺
- 満願寺
- プロムナード平野
- 天王寺学館高等学校
- 大阪市立平野北中学校
- 大阪市立平野小学校
- 大阪市立加美北小学校
- 西平野幼稚園
- イズミヤ平野店
- ライフ平野西脇店
- 万代巽南店
- ニトリ平野店
- キリン堂平野西脇店
- ウエルシア 平野駅前店
- みずほ銀行 平野支店
- 日本郵便 大阪平野北郵便局
- 日本郵便 平野大念仏寺前郵便局
- 大阪市下水道局平野市町抽水所
- 大阪市立平野図書館
- 赤城水産関西工場
- 日本電気化学工業所平野工場
- 南巽駅(Osaka Metro千日前線)- 北へ約1.3km。
- 国道25号
- 国道479号(大阪内環状線)
バス路線[編集]
「JR平野駅」停留所および「JR平野駅筋」停留所にて、大阪シティバスの路線が発着する。
- JR平野駅
- JR平野駅筋
なお、2008年3月29日までは、久宝寺六丁目(以前の18A号系統)や松虫通を経由してあべの橋(20号系統)へ至る路線も存在した。また、2014年3月31日までは近鉄八尾駅への路線(9A号系統)も存在した。2018年12月20日までは布施駅への路線(近鉄バス40番)も存在した。
隣の駅[編集]
- 西日本旅客鉄道(JR西日本)
- 大和路線(関西本線)
- 片町線貨物支線(城東貨物南連絡線、旅客列車の運転なし)
- 正覚寺信号場 - 平野駅
- 日本貨物鉄道(JR貨物)
- 関西本線貨物支線(旅客運行なし)
- 平野駅 - (貨)百済貨物ターミナル駅
脚注[編集]
- ^ a b “12日使用開始 関西本線平野駅の橋上化”. 交通新聞 (交通協力会): p. 2. (1984年12月7日)
- ^ a b c d e 『週刊 JR全駅・全車両基地』 16号 奈良駅・新今宮駅・王寺駅ほか70駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2012年11月25日、23頁。
- ^ a b c d e f g 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、343-344頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ a b 「関西本線平野駅に新跨線橋」『交通新聞』交通協力会、1967年3月14日、2面。
- ^ 朝日新聞出版分冊百科編集部(編集) 編8 関西本線・草津線・奈良線・おおさか東線、曽根悟 監修、朝日新聞出版、2009年8月30日、13頁。
- ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '99年版』ジェー・アール・アール、1999年7月1日、185頁。ISBN 4-88283-120-1。
- ^ 「ICOCA」いよいよデビュー! 〜 平成15年11月1日(土)よりサービス開始いたします 〜(インターネット・アーカイブ) - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2003年8月30日
- ^ MBSニュース|2022/2/23 19:05|「高さ4mの時計台 突然倒壊…JR平野駅前の広場 旧国鉄時代に寄付され経年劣化か」 ※2022年2月22日(UTC)閲覧
- ^ YAHOO JAPANニュース|(朝日新聞DIGITAL提供記事)|2/23(水) 18:08配信|「駅前で時計台が倒れる 重さ70キロ、高さ4メートル 大阪・平野」 ※2022年2月22日(UTC)閲覧
- ^ a b “平野駅|時刻表:JRおでかけネット”. JRおでかけネット. 西日本旅客鉄道. 2022年9月28日閲覧。
- ^ 飯島正泰「2019年3月16日全線開業 おおさか東線 工事・路線の概要」『鉄道ピクトリアル』第960巻、電気車研究会、2019年6月、107頁。
- ^ 大阪府統計年鑑 - 大阪府
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 平野駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道